この記事では、賃貸物件で床が剥がれたときの対処法と、退去時の原状回復費用の請求を抑えるコツが分かります。
普通に生活していただけなのに、高額な費用を請求された!
退去費用で貸主、管理会社とトラブルになった!
大手不動産会社の社員で宅地建物取引士の私が、16年間で北海道から沖縄までの賃貸契約~解約まで50,000件以上を扱った経験から、退去時のトラブル防止のためにも「入居中からやっておいたほうがいいこと」を伝えします。
床の剥がれに気づいたらやること
気づいた時点で「管理会社へすぐ報告」以上。
その、ひと手間をめんどくさがる人も多いんだけど、補修費の無駄な請求を防ぐのも
無駄なトラブルを防ぐのもマジでこれ一択。
日中は仕事していて電話ができないとかもあるかもしれませんが、
ある程度の管理物件を所有している管理会社であれば、アプリなども導入しているかと思います。
管理会社への連絡方法も(アプリ・メール・コールセンターなど)確認しておくといいかもしれません。
管理会社へ報告することを推奨する理由3選
①過失の場合も補修費用の請求をされない場合がある
入居者の皆さんは、「自然損耗だ!通常使用だ!」床の傷や壁クロスの剥がれ
分かりやすい喫煙、落書き、ペット飼育等を
していないのだから通常使用を主張されるケースがとても多いのです。
気持ちは分かります。自分では普通に、通常に生活していたのだから…
故意(わざと)でなくとも、気を付けて生活していればつかなかった傷や汚損についても借主負担
となりますのでご注意ください。
しかし、故意や過失の損傷でも、入居中に貸主や管理会社へ報告していたことにより
「入居中にご連絡いただいた損傷ですね。こっちで直しておきますよ!」
と仰る貸主さん、管理会社がとても多いのです。
ガイドラインでは、故意、過失の損傷は、借主負担ですが報告をしていたことでラッキーなケースもよく見かけました。
故意(わざと)に当たるのは、【彼女と電話で喧嘩してむかついて壁を殴ったら穴が開いた】壁穴の補修費用などですね。
喫煙も落書きも特別損耗に当たります。
【部屋の模様替えをしているときに、家具が壁に当たってしまい傷がついた】等は故意(わざと)ではないですが、
気を付けていれば発生しなかった傷といえます。
火災保険が使える場合がある
過失の場合、【部屋の模様替えをしているときに、家具が壁に当たってしまい傷がついた】なども、
発生したときに管理会社へ報告のうえ、加入している火災保険で保険認可が下りる可能性も多くあります。
ちなみに、洗面台に化粧水の瓶を落として洗面台にひびが入ってしまったとか、意図せずに壊してしまった、損害を与えてしまった場合に保険認可が下りるケースが多くありました。
退去時でいいや~と自分で勝手に判断して、退去の際に申請しても認可されない可能性がありますので、
しつこく言いますが、気づいたら、すぐ報告、申請です!
善良な管理者の義務
「自然損耗だ!通常使用だ!」主張されている入居者の中には、
椅子の引きずりで発生した傷は通常使用なんだから貸主負担だ。
とか、7年入居していたんだから、壁クロスが剥がれてくるのは当たり前なんだから貸主負担だ。
と主張されている方がおられました。
善良な管理者としての義務とは
「借りた部屋を、自分のものと思って自分のものと同等、またはそれ以上に丁寧に大切に扱ってくださいね」
椅子も引きずって傷がつきやすいのであれば、椅子の下にマットやラグを強いたり、椅子の足にカバーをかけたり防ぐことは出来たはずです。
クロスも長く入居しているとジョイント部分や端から剥がれてくることもありますが、6年で減価償却だからと無理やり剥がすのは状態を悪くしているのです。
- 水回りの掃除を怠り、水アカやカルキがこびりついて取れない。
- エアコンからの水漏れを放置し、壁や床が腐食したりシミが出来たりした。
- トイレや風呂に流してはいけないものを流し詰まらせた。
- 結露が発生して放っておいたらカビだらけになった
いずれも、普段から手入れに気を付けたり、生活する上で気を付けていれば防げたと考えられる内容ばかりです。
実際に、浴室がカビだらけで「構造上の問題だ!」と主張する入居者もいました。
やはり、この場合も「構造上の問題」なのかは借主が決めることではないので、「掃除をしてもカビを抑えられない」と気づいた時点で管理会社へ連絡をしていれば解約補修費で揉めずに済んだかもしれません。
(ちょっとひどい例ですが・・・)
賃貸物件の床が剥がれた。補修費用を抑えるコツのまとめ
自分では通常使用、経年劣化だと信じて疑わなかった賃貸の設備や床の補修やクロスの張替費用について、退去時に過失、善管注意義務違反の指摘を受け費用請求されることを防ぐ方法は
気が付いたらすぐに管理会社へ報告
火災保険で認可が下りるケースもあるので保険申請
賃貸物件(他人持ち物)なので、傷や汚損が付かないように丁寧に扱う
人にも、モノにも、お部屋にも、丁寧に接しましょう!
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